偽バリスタあまごの珈琲講座

こんにちは。

台風は昨晩遅くに温帯低気圧に変わり、日本海を通過してくれました。

夜中に風が強くなって、心配で何度か目が覚めましたが、今朝ビニルハウスの無事を確認してホッとひと安心です。

強い風で雲も流され、今日は乗鞍岳も夕日を浴びて綺麗でした。


・・・

今日はコーヒーの話をします。


僕が読者登録しているブロガーさんの中には、講習会に参加されたりして熱心に勉強をされている方や、お仕事でバリスタをされていた方もおられるので、
僕のようなぺーぺーが記事を書くのも大変恐縮ではありますが、「コーヒーが好き」という気持ちの一点のみでなんとか頑張って書きます!

気安くナンバリングしてしまいましたが、果たして継続して書くだけのネタがあるのだろーか(笑)


コーヒーと私(笑)

僕のコーヒー歴は飛騨に来てから

それまでは全く飲みませんでした。

こちらに越してきて最初の職場となった道の駅にレストランがあり、「お客さんに提供する」立場として関わったのが僕のコーヒー歴の記念すべき1ページ目。

そこでは豆の卸業者からマシンを借りていて、ボタン一つで抽出できましたが、当時はあまり美味しいとも思っていませんでしたね。

(あとになって皆で昔話をしていたら、どうやら実際に美味しくなかったみたいですけどw)


やがて休日を利用して登山やら山歩きやらをするようになります。

そして、以前にも書きましたがその頃に知った漫画がありました。


それが「岳」です!

岳 コミック 全18巻完結セット (ビッグ コミックス)

岳 コミック 全18巻完結セット (ビッグ コミックス)


主人公の「三歩」が、山の上でパーコレーターなる道具を使ってコーヒーを淹れているシーンが何度も出てくるのですが、それが本当に美味しそうで、いつしか「自分もやってみたい!」に変わっていったんですね。

・・・

そして月日は流れ、「岳」に魅入られてしまった僕は山小屋での仕事に就きました。

そこではお客さんに提供するコーヒーを「手で淹れる」ことになります。

実はこれ、結構ハードルが高いことなのです。

どんなに良い豆を使おうが、素敵なかっこいい道具を使おうが、淹れ方ひとつでただの不味い黒い汁になります。

おそらく僕は、その不味いコーヒーを何杯も出してしまったことでしょう。

今だって大して上手ではないと思います。

当時、僕の犠牲になってしまった皆さん、ごめんなさい!(゚∀゚)

でも、山で飲むコーヒーって不思議に美味しいんですよ。

誰かが飲んでいると、その香りでフラフラ~っと注文してしまう気持ち、今ならよくわかります。

・・・


2シーズンの山小屋仕事を経験した後、僕は農業に就きました。


畑は町から少し離れたところにあり、畑に用がある人以外は誰も通りません。

元々は小高い山だったところを切り拓き「農業団地」として造成されたこともあって、高山の市街よりも100mほど標高が高い場所です。

晴れた日には乗鞍岳と、視線を南に向けると御嶽山も見えるロケーション。


こっちが乗鞍で


こっちが御嶽です

売上とか、そういったことには常に頭を悩ませていますが、

この畑は僕の大好きな、大切な場所のひとつです。



そしてそんな畑で、休憩時間になるとコーヒーを淹れるようになりました。

会社の規定で、10時と3時に10分ずつ休憩時間があるのですが、暑い夏も寒い冬も、農業はとにかく体力を消耗します。

ルールも大事なのですが、その休憩で心と体を回復してもらえないと、そもそもの意味がない。

心と体の両方の回復…。
何か良い方法は無いかなーと思ったのが始まりでした。

そうはいっても、コーヒーを淹れて飲み終わるまでには10分では収まりません。
そんなわけで僕らは現在、勝手に15分ほど休みを取っています(笑)

(どうかこれ、誰にも読まれませんようにw)

いつ飲む?どこで飲む?

コーヒーを淹れ始める季節はちょうど今頃。

少し風が冷たさを帯びてくると、コーヒーの温かさと、やわらかい香りがなんとも心地よく、スタッフにも好評です。


つまりね、外で飲むコーヒーはおいしいんです^^


休日に家で淹れて飲むのも良いのですが、コーヒーが好きな人はぜひ一度、外で飲んでみてほしいです。

また「コーヒー自体あまり飲まない」という人も、ぜひ一度、自分の好きなロケーションで飲んでみてください。

きっと美味しいと感じるはずですよ!


どうやって淹れる?

さて、ではここからは実際に僕が使っている道具をご紹介しますね。

①ペーパードリップ

おそらく一番よく見かける方法なのではないでしょうか。

よく聞く「コーヒー豆を挽いた粉を入れて、お湯を少し注いで30秒ほど蒸らして、500円玉を描くようにお湯を注いで…」ってやつです。

僕も休日の朝に家で淹れる時は、これが一番多い抽出方法です。

特徴としては、

比較的、簡単に美味しく淹れられること、
片付けがラクなこと、
道具が手に入りやすく、価格も安いこと。

カリタ ドリップセット 102-ロトセットN(2~4人用) #35163

カリタ ドリップセット 102-ロトセットN(2~4人用) #35163

豆は出来れば飲む直前に挽くのがベストです。

お湯を注いだ時に、豆がモコモコ〜と膨らんだら新鮮な証拠!(゚∀゚)

②ネルドリップ

こちらは布のフィルターを使います。
写真は、誕生日に上司からいただいたものです。
グリップの木の玉がおしゃれでしょ^^


特徴としては

ペーパーよりもコーヒーの油分が吸われずに落ちるので、なめらかな口当たり、
たくさん抽出したい時はこちらの方が美味しく淹れられる…気がします。

ネルの手入れが必要、
ネルは「タッパーなどに水を入れ、そこに浸して保存」とやや面倒です。

でも、このネルのフィルターは丁寧に扱うことで長く使えますし、替えも安く売られています。
ひとつの道具を大事にしたい人には向いていますね。

HARIO (ハリオ) ネルドリップ ポット ウッドネック 3~4杯用 DPW-3

HARIO (ハリオ) ネルドリップ ポット ウッドネック 3~4杯用 DPW-3


③フレンチプレス

ちょっと道具が映っていませんが、大まかに説明すると「沸騰したお湯の中にコーヒー粉を放り込み、そこへ網のついたフタを下に押し込む」ことで粉が浮いてこないよう固定し、カップに注ぐ方法です。

イメージとしては、喫茶店で紅茶を頼むとフレンチプレス方式で出てくることがあるので、見たこともあるのではないでしょうか。

ただ、僕の中ではかなり大雑把な淹れ方であり、味も大雑把な印象。


写真は、スマホからこのブログを開いていただいた時のトップページの画像の加工前です。

この黒い物体は、アウトドアが好きな方にはおなじみ「ジェットボイル」というバーナーとカップのセットでして、
こいつのオプションにフレンチプレスの道具があるのです。

ジェットボイルは、カップの中にセット一式を収納できるので、荷物を減らしたい山行時には最適。
コーヒーセットまで入れる余裕がない!という時は、ジェットボイル+フレンチプレス用オプションが最も荷物を節約できると思います。

「アウトドアしてるぜ~」って感じを出したい時にもおすすめです!

このジェットボイル、最新シリーズはデザインもおしゃれで、内心ものすごく欲しいのですが、今あるものがぶっ壊れでもしない限り、財務省の許可は下りそうにありません。

JETBOIL(ジェットボイル) バーナー PCS FLASH カーボン 1824329 CARB 【日本正規品】 PSマーク取得品

JETBOIL(ジェットボイル) バーナー PCS FLASH カーボン 1824329 CARB 【日本正規品】 PSマーク取得品

写真のジェットボイルはこちら

これ、めっちゃオシャレでしょ

JETBOIL(ジェットボイル) コーヒープレス 1824375

JETBOIL(ジェットボイル) コーヒープレス 1824375

フレンチプレスのためのオプションはこちら

ちなみに我が家はなんでもかんでも、嫁はグリーン、僕はオレンジなのです。

④パーコレーター

もうここまでに何度も何度も映ってますが(笑)アウトドアにはコレだと思います!

抽出時、ポコポコポコ…と音がするのも良いし、ガラスのフタの中で踊るコーヒーが見えるのも良いです。

特徴としては、

なにはさておき、アウトドアでのコーヒータイムを味わうには最適であること!
味も「大雑把」と表現する人も多いですが、この野趣あふれる味が良いとも思うのです。
ドリップが繊細なジャニーズ系とするなら、パーコレーターはラグビー部のような無骨なカッコよさ!

個人的にはとてもおすすめな抽出方法です。

実は写真のパーコレーターは上司様のもので…こちらは有名なスノーピーク製の上等な一品です。
非常にしっかり作られていて、安価なパーコレーターよりも美味しく抽出できます。
実際に2000〜3000円の安いもの2機種と比べてみましたが差は歴然でした。

スノーピーク(snow peak) ステンレスパーコレーター6カップ PR-006

スノーピーク(snow peak) ステンレスパーコレーター6カップ PR-006


ちなみに、僕らの畑は冬には水道管凍結防止のため、水が止まってしまいます。

そんな時は…

こうします!

空気がきれいで、まったく踏み荒らされていない雪に限定されますけどね(^^;)

でも、こういうのも良い思い出になると思います。


⑤マキネッタ

こちらは耳馴染みのない方もいるかと思います。

マキネッタ」は、本場イタリアではどの家庭にも一つはあると言われるほど一般的なもので、簡単に説明するなら直火式のエスプレッソマシンだと思ってください。

(ただし、この抽出方法で淹れたコーヒーは、正確にはモカと呼びます)

高圧をかけて抽出するので、とっっても濃いです。

ここにたっぷりとミルクを入れたりこれでもかというほど砂糖を入れて飲むのが常識なんだとか。

そのまま飲むにはかなり濃いですが、上記のように色々入れて飲むスタイルは、スターバックスなどが好きな人には合っていると思います。

また、直火で淹れるのでアウトドアでの利用にも向いています。



マキネッタの代表的なブランドは、おじさんのマークが有名な「ビアレッティ」。

「モカエキスプレス」というモデルが最も普及していますが、我が家は「ブリッカ」というモデルを使っています。

このブリッカは、さながら梨汁ブシャー!とばかりに吹き出すように抽出され、その勢いでコーヒーの表面がフワフワモコモコの泡に包まれます。

コーヒーではこの泡を「クレマ」というのですが、クレマ好きにはこのブリッカがおすすめ。

ビアレッティ ブリッカ 4カップ 0534

ビアレッティ ブリッカ 4カップ 0534


また、マキネッタは飲み終わったら水洗いでざっと洗っておしまい。

決して洗剤は使わないでください!

直火で淹れるので、吹き出したコーヒーが固まったりして少しずつ汚れてきますが、それが「良さ」であるそうです。

イタリアでは、そうした経年劣化を「その家庭ごとに育てる」と捉える文化も素敵ですね。



我が家でのマキネッタを使ったレシピをひとつご紹介します。

ブリッカで抽出したモカに、倍量のミルクを入れます。

この時、ミルクもしっかり泡立ててください。

泡立て器が無い場合は、持ち手のついた茶こしでかき混ぜるとフワフワのミルクになります。

そこへシナモンパウダーを振ったら完成!

寒くなってきたら絶対おすすめです^^

おわりに


それぞれの抽出方法にはコツなどもあるのですが、とりあえずご紹介としてざっと書いてみました。

昔は不味いと思っていたコーヒーが、いつの間にか味も雰囲気も好きになっていた!なんて、本当に不思議なものです。

こういうのもおっさん化成長なんでしょうかね。


皆さんが良いコーヒータイム…いや珈琲時間を過ごされることを願っております!