読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

◆田舎で生活10年目!◆

もう僕が都会で生きていくことはムリだと思います。

田部井淳子さん、亡くなる

山小屋 アウトドア

こんばんは。

つい先ほど記事を書き終えたばかりなのですが、もうひとつ書きたいことがあるので、

日付が変わりましたがもうちょっとだけ頑張ります。


・・・

f:id:amago1022:20161023004931j:plain

登山家の田部井淳子さんが今月の20日に77歳で亡くなられました。

僕は2008年・2009年の2シーズン、「双六小屋」という山小屋で仕事をさせてもらったのですが、

そんな2年目の秋のある日。

NHKの番組のロケで、田部井さんが宿泊されました。


宿泊の翌日には出発するはずでしたが、あいにくの天候で1日停滞となり、山好きには有名人である田部井さんは、周りに気を使ってなのか、ほとんど自分の部屋で過ごされていました。


夕方、ご飯の準備が出来たところで部屋に呼びにいったところ、床につっぷして、小屋の本棚に置いていた「風の谷のナウシカ」を読みふけっていました(笑)

「あら!ごめんなさい」

照れくさそうに笑う田部井さん。


「いやいや、こんな天気ですからね、ゆっくり休んでくださいね」

「ナウシカって映画の続きがあったのね、コレおもしろいわ~、明日も出発しないで続きが読みたいわ(笑)」

もう結構なお年なのに、とてもおちゃめな面白い人でした(^^)


そしてその日の晩、番組スタッフの方からあることを頼まれました。

「田部井さんがお風呂に入りたいと言ってるので貸してもらえませんか?」


ええ~??

なんかちょっとガッカリでした…。

いくら著名な登山家でも、一度山に入れば皆平等だと思っていたので、「そんなこと言っちゃうんだ」と少し残念な気持ちになりました。


・・・

f:id:amago1022:20161023005232j:plain

小屋は通常9時で消灯です。

田部井さんは8時半頃にコッソリ、静かにお風呂を使ってくれたのですが、

そのお風呂から出てきた田部井さんと少しだけお話をする機会がありました。

「お風呂ありがとう、無理を言ってごめんなさいね。」

「あ、いえ...僕は何もしてませんので」(←まだ残念な気持ちを引きずっているw)

「山小屋の暮らしはどうですか?」

「…え、あ、大変ですけど楽しいですよ。仲間も良い人ばかりです」

「そうでしょうね、ここは素晴らしいもの。
山のてっぺんに建ってる小屋も好きだけど、ここみたいに鞍部に建っている小屋も大好き。
雪渓のお水は美味しいし、風も無くて静かだし、そういう小屋は働いている人も穏やかなの」

「…へえ!そうなんですね!」

「それじゃ、お仕事ジャマしちゃ悪いからおやすみなさい」

「あ、おやすみなさい!」



(この小屋が好き)

僕はなぜだか、その短い一言がとても嬉しく、

胸の奥がくすぐったいような気持になりました。

先ほどまでのガッカリはいつの間にかどこ吹く風。

それにお風呂のことだって、番組としてメイクなどがあるため、出来る限り清潔にしておく必要があったみたいですしね。

個人的に登山をされていたら、まさか従業員用の用のお風呂を貸してなんてあの人が言うはずもない、と感じました。


・・・

f:id:amago1022:20161023005440j:plain

田部井さんは、女性では世界で初めてエベレストを登頂した人です。

その後はキリマンジャロデナリマッキンリーといった七大陸の最高峰を女性で初めて登頂した、本当にすごい人。

その後も山の環境保護の団体の代表をされたり、東北の震災以降は復興支援のイベントなども行っていました。

あんな小さな体にどこにそんなパワーが秘められていたのだろう、とつくづく思ったものです。




僕にしてみれば、勤めていた山小屋でたった一晩、

受け付け越しに10分ほどお話させてもらった、ただそれだけの関係。

でも、今とても寂しいです。


f:id:amago1022:20161023005743j:plain

田部井さん、素敵な思い出をありがとうございました。


追記:ブックマークのコメントで「かるくディスってませんか?」というものがありまして、それは単なる僕の文章力不足ですm(_ _)m

僕を含め、山で関わった方は田部井さんをディスっちゃうような人はまずいないと思います。

ろくに推敲もせずアップしてしまいましたので、不快に思われた方には申し訳ありません。

ここは誤解されるかな、というところを多少修正してみました。

↓こんな記事も書いてます!↓