はじめての不登校

今朝は子供がなかなか布団から出てこなかった。

元々、朝が強い方ではないけれど、それにしても起きない。

おーい、おはよー?

「パパ…」

うん?おはよ…

「今日学校に行きたくない…」

その時は突然やってくる

え。急にどうした?具合悪い?何か嫌なことあった?

親としては「原因究明→解決したい」が真っ先に頭をよぎってしまい、つい矢継ぎ早に質問。

でも当然、答えは返ってきません。

…は!

おっと、ここは焦っちゃいけない。

まずは話を聞かなきゃ。

子供の気持ちに寄り添うことが大事って、何かで読んだし。

ひとつひとつ整理しよう

まずこれだけ教えて。

どこか具合が悪いの?

子供は首を振ります。

とりあえず体調不良でなくて良かった。


…じゃあ何か嫌なことがあった?

この質問が、はたして聞いて良いものなのか。


なぜなら「言ってくれなきゃわからないよ」に繋げてしまいそうだから。

たぶんこの言葉は良くない…。

大丈夫だよ、パパもママも味方だよ、のスタンスに相反する気がする。


そうかぁ。

うん、確かに行きたくない時もあるよな。

実はパパも今日はあんまりお仕事行きたくないんだよ。

「うん…。」



うーん…聞けることが少ない…。

たぶん「正論」を諭すは不正解

「みんな同じだよ。」

「学校なんて面倒くさいけど、みんな頑張って行ってるんだよ。」

「きっと行っちゃえば楽しくなるよ。」

これらの声掛けは、きっと不正解。

(じゃあ、がんばれない私はダメな子なんだ…)

気持ちがネガティブになっている子供に、
「行きたくないのは皆も同じ。それを乗り越えていくんだよ」戦法はダメなんだと思います。

・・・

結局、今日は妻が半休を取ってくれました。

学校には「すこし遅れて行きます」と伝え、

子供には「落ち着いたら行こうか」と話し、最初は10時に行く予定だったそうです。

でも時間になってもやっぱり行けなくて…。

その後、担任の先生から電話があり、先生のことは好きなこともあって、11時に学校に行ったそうです。

帰ったら褒めよう…いや、褒めていいのか?

自分も帰宅したら「偉かったね」とサラッと褒めました。

なんとなく、あまり大げさに「よく頑張った!」とかやってしまうと、学校はそれだけ難儀なものだと捉えてしまいそうで…。

でもこの「偉かったね」は正解?

内心、本当は行きたくなかったのに頑張って行ったから偉いの?

これでもし明日も行けなかった時、「やっぱり行けない自分は偉くない」と思ったりする?

あー!わから〜ん!

「正解」のための選択をしてはいけないのかも。

そもそもこの場合の正解ってなんだろう…。

子供が無理してでも学校に行ってくれれば問題解決?

そうすりゃ親も仕事を休まなくて済むし。

なんとか「普通」の枠からはみ出さずに済んで良かった、って。

はい、また出てきました。

「普通」なんて言葉。

正解とか普通とか、こんなのは結局自分のためじゃないか。

ちがうちがう。

子供が元気に楽しく過ごせなければ、学校に行った=問題解決ではありません。

・・・

思えば自分も子供の頃、学校に行くのが嫌でめちゃくちゃサボったクチなので、

これで子供が行かなくなってしまっても、それを責めることはできません。

行きたくないもんは行きたくないんだもんね。

ただ、いざ親の立場でこの状況になると、どう対処するべきなのか本当に難しいね。

それにしても、話に聞いていた通り、こういうのって何の前触れもなく唐突にやってくるんだと改めて知りました。

だって昨日まで◯◯ちゃんと◯◯ごっこするのが本当に楽しいとか、来週の校外学習にはこの服にしようかな、とか言ってたのに。

たしかにちょっとマウントを取ってくる子とかもいるみたいだけど、割と上手に受け流すタイプだと思ってたんだけどなぁ。


さて、明日は行けるんだろうか。

行けたとしても、元気に行けるのかな。

僕らは子供のために何をしてやれるだろう。

子供自身も心配だし、かといって「やっぱり行けない」と言われても、仕事だってそんなに休めるわけじゃないし。

・・・

前に不登校の子を持つ友人が言ってました。

「今日は行けるかな、今日はダメかな、って考えるのも辛いし、「すみません、今日もダメみたいです」の連絡を学校にするのも日に日につらくなってくる」って。

「よく「思った通りになんていかないよね」ってママ友と話したりするけど、よその子が当たり前に登校していく姿を見てどうしても「私たちの育て方がダメだったんだ」っていう思考になってしまうの。それもまたつらくて…」

そう言って、その友人はポロポロと涙をこぼしました。

でもその涙は決して家では見せられません。

子供が、「私がお母さんを苦しめてしまっているんだ」と自分を責めてしまうから。

終わりの見えない戦いと、

子供も親も、世間のスタンダードから外れていくという不安。

そこの子は結局、少し調子の良い時に、1日行ったら1日休みといったペースを続けていくうちに、いつしか元通りの生活にもどり、無事小学校を卒業していきました。

もし、こういうゴールが見えていれば、当時どれだけ気が楽だっただろう。

先が見えないって本当につらいですよね…。


今回こんな内容を書いたことで

「子供の不登校をブログネタにするな」

そう思う人もいると思います。

いつか子供がこれを読むかもしれないし。


基本的には隠しもしないし、読んでとも言わないつもりです。

だから、本人に読まれてもいい内容で、自分の本音を書いていけたらと思っています。

ご意見があればぜひお待ちしております。